くらし情報『伊藤沙莉“寅子”、穂高先生には「愛と敬意が怒りとして表れた」「虎に翼」第12週~14週を語る』

伊藤沙莉“寅子”、穂高先生には「愛と敬意が怒りとして表れた」「虎に翼」第12週~14週を語る

、穂高の退任祝賀会でのやり取りも印象的でした。演じていていかがでしたか?

伊藤演じるにあたっては、なぜ寅子は穂高にここまで怒るんだろう? と悩みました。その気持ちを監督に話したら「表現としては怒りかもしれないけれど、ここは寅子から穂高に愛情を伝えるシーン。ここで2人は、ただの仕事相手や師弟関係じゃできないけんかをしている。もはや、ある種の親子げんかであって、これは大いなる愛なんです!」と。

伊藤沙莉“寅子”、穂高先生には「愛と敬意が怒りとして表れた」「虎に翼」第12週~14週を語る

そうした視点で脚本を読み返したら、ふに落ちたんです。きっと寅子は、穂高先生の挨拶を聞いて「今までやってきたことすべてが雨垂れの一滴(ひとしずく)だと言うの? すごいことを成し遂げた先生を尊敬していたのに、そんな後ろ向きなことを言わないでよ!」と感じたんですよね。怒っているときって、根底にあるくやしい気持ちや悲しみ、恥ずかしさなどが怒りとして表れているんだと思うんです。
ここでも寅子の声色や温度感は怒りに見えますが、根底にある先生への愛と敬意が怒りとして表れたと捉えていただけたらうれしいです。

伊藤沙莉“寅子”、穂高先生には「愛と敬意が怒りとして表れた」「虎に翼」第12週~14週を語る

――そんなところも寅子らしいですね。

伊藤もう最後だからいいや! と見逃がさないのが寅子ですし、それが彼女の愛なんです(笑)。

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