くらし情報『『流麻溝十五号』ゼロ・チョウ監督、台湾で初めて女性政治犯を映画で描いた理由』

『流麻溝十五号』ゼロ・チョウ監督、台湾で初めて女性政治犯を映画で描いた理由

人材はいたけれども、殺され、捕らえられてしまった。非常に胸が痛みます。

助け合って生きる真実の女性の姿を描きたい

――監督は、これまでもずっとジェンダーに関する作品を撮ってこられました。今回の作品も含め、難しいテーマに挑み続けるエネルギーの源は何でしょうか?

女性が弱い立場にいるからです。それに、私以上に女性を愛し、女性を慈しんでいる監督はいないと思います。「女性思想犯の話を撮る」と言うと、「女同士の恨み妬みや腹の探り合いを描くのだろう」とよく言われるのですが、そんな考えがどこから来るのかさっぱり分かりません。私のそばにいる女性のパートナーや友人たちは、傷つけ合ったり、腹の探り合いをしたりする時間より、助け合っている時間のほうがはるかに長い。だから私は、別の視点で女性の世界を描きたいのです。


『流麻溝十五号』ゼロ・チョウ監督、台湾で初めて女性政治犯を映画で描いた理由

『流麻溝十五号』に関しては、歴史を扱った作品なので、盛り込んだ話には必ず真実であるという裏付けが必要でした。きっかけになった本のほかにも、多くの資料を読み、実際に捕らえられていた人たちにも取材しました。映画の中には入れていませんが、非常に胸を打たれたエピソードがあります。看守に嫌われ、糞便を運ばされたという女性の話です。

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