くらし情報『『流麻溝十五号』ゼロ・チョウ監督、台湾で初めて女性政治犯を映画で描いた理由』

『流麻溝十五号』ゼロ・チョウ監督、台湾で初めて女性政治犯を映画で描いた理由

は年齢制限のある作品でした。私は普段セックスを描くとき、露骨な描写を全く恐れません。でも『流麻溝十五号』はいつもの撮り方を変えて、控えめにしました。より多くの人に観てもらいたかったからです。

台湾の教科書では、台湾の歴史をきちんと教えていません。中国の歴史に割かれる分量のほうが多いのです。映画のようなメディアを通して伝えなければ、自分たちの過去を知る術がない。ですから、この映画の製作にあたっては、最初から年齢制限なしでの公開を目指しました。
女性思想犯たちは性暴力を受けて苦しんだという事実もあるのですが、その部分はあからさまに描かず、大勢の人に観てもらえるほうを選びました。

『流麻溝十五号』ゼロ・チョウ監督、台湾で初めて女性政治犯を映画で描いた理由

共通していた「台湾には自治が必要」という認識

――思想犯として捕らえられた女性たちについて、準備段階の調査の中で気づいた特徴などはありますか?

資料から分かったことは、彼女たちの多くは教師や看護師、中でも最も多かったのは学生でした。第二次世界大戦が日本の敗戦によって終わり、これから台湾がどこへ向かうのかという時期に、知識層の多くが主張していたのは、台湾には自治が必要だ、つまり台湾は台湾人が自らの手で治めるべきだということでした。

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