ライアン・ゴズリングの本領発揮 『バービー』から映画愛たっぷりの『フォールガイ』へ
でハリウッドに進出。『完全犯罪クラブ』『16歳の合衆国』といった作品で演技力の片鱗を見せ、2004年、レイチェル・マクアダムスと共演した『きみに読む物語』でブレイクする。
アカデミー賞に初ノミネートされたのは、ドラッグ依存症の教師ダン役で主演した『ハーフネルソン』(2006)。続く『ラースと、その彼女』(2007)でもリアルドールを本物の彼女と信じ込む青年に扮して高い評価を受ける。こうした初期の作品は、何らかの問題を抱えた繊細な青年役が多かった。
『ラースと、その彼女』
2010年以降はジャンルもさまざまに、独創的な作風を持つ多くの監督たちと仕事をしてきた。
『ブルーバレンタイン』(2010)で夫婦の愛の始まりと終わりを生々しく痛烈に演じた一方、『ラブ・アゲイン』(2010)では“男らしさ”を冴えない中年男性にコーチングする、洗練された会話術やファッションセンスを持つプレイボーイという180度違う役柄を演じた。
『ラブ・アゲイン』
その人気をさらに決定づけたのが、デンマーク出身の異才ニコラス・ウィンディング・レフン監督と組んだ『ドライヴ』(2011)。ネオン瞬く街で、愛のために容赦のない暴力に堕ちていく寡黙な“ドライバー”は強烈だった。