『ジョーカー2』公開前に前作『ジョーカー』をふり返り!
始めこそ罪悪感に苛まれたアーサーだが、貧困層を中心にアーサーを“格差社会を破壊する救世主”であるかのごとく崇めるムーブメントが広がり、富裕層に暴力で反抗することが彼の中で正当化されていく。そして、“悪のカリスマ”ジョーカーへと変貌を遂げていく…。
第92回米アカデミー賞で最多11部門にノミネートされ、主演のホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞した『ジョーカー』。世界興行収入は1,500億円を超え、公開当時、R指定映画史上歴代最高記録を樹立した。
トッド・フィリップス監督は前作の成功について、「前作が扱ったテーマは当時の社会にとってかなりタイムリーだったからだと思います。前作の序盤でアーサーが『狂っているのは俺か?それとも世の中?』と言うのですが、映画の最初の方ではアーサーが狂っているのだと感じる人が多いのではないでしょうか。そしてそのまま映画を観ていると、『いや、もしかしたら私達も皆そうなのかもしれない』という感覚を覚えてくる」とふり返る。
続編製作にあたっては、主演のホアキン・フェニックスと何度もディスカッションを重ねたという。「映画の大枠やテーマについて話すのは通常の映画を撮るときにすることで、今回は作品構造についてはあまり話しませんでした。