菊池亜希子インタビュー 「恋愛面でも私、自分の感情に鈍感なタイプです、きっと」
貴子を通じてこれまで意識していなかった自分自身というものを「思い知らされた」と菊池さん。終盤のとあるシーンが“菊池亜希子”という女優を理解するポイントと言えるかもしれない。
「伯父さんに、自分の思っていることを思い切り吐き出すシーンがあるんですが、ここが一番の壁でしたね。私自身、他人にあまり感情を見せたり、思いを吐き出したりすることがなくて、自分の負の感情、グチャグチャな思いをどう他人に伝えたらいいんだろう?って。ずっと悩んでて、監督には『考えて答えが出るもんじゃないしね』と言われてやってみたらこうなった、という感じです。『実際の私もこうなっちゃうのかー!』って(苦笑)」。
そもそも、貴子が森崎書店での日々を送るきっかけは、失恋であり、このズルズルとした恋心がその後の物語にも大きく関わっていくのだが、恋愛面に関しても貴子と似ているという自覚は?
「結構あるんでしょうね、似ている部分が。でも、そうありたくないという自分がいて(笑)。
(失恋に対して)割と平気なふりして過ごして、『平気だな、私』って思ってたのが、あるとき突然ゴロっと出てきて…という感じでしょうか。自分の気持ちに対して結構、鈍感なタイプです、きっと」。