リチャード・ギア インタビュー “魂を肩に乗せて歩く男”の静かなる演技
2人はずっと変わらない。2人はとても強く、一風変わっていて非常に自立しているんだ。『これが私の世界観、これが私の社会との順応の仕方、これが私の世界との接し方、私は変わるつもりはない』ってね。そして気まぐれな運命がそんな2人を偶然に巡り合わせたんだ」。
当然のことながら、リチャード自身もアメリアという女性がなした偉業、彼女の強さや知性について称賛を惜しまない。
「彼女は本物だった。本当に飛ぶことが好きだったんだよ。そして、女性が踏み出すことが非常に困難な時代に、女性のロールモデルとなったんだ」。
その上で、この映画がいま公開されることの意義を、こんな言葉で説明する。
「つまり、どの時代にも、女性たちが適応しなくてはならない社会の側面や期待という“現実”が存在しているのは確かだ、ということ。アメリアがロールモデルとして活躍した、ということだけがこの映画の面白さではない。僕らはそれを超えようと努めたよ」。
ミーラー・ナーイル監督は言う。「南アフリカでのリチャードのジョージの演技は、瞑想と言っていいほどの穏やかさが漂っていた」。“静”なる演技で彼は果たして何を語り、伝えてくれるのだろうか――?
■関連作品:
クロッシング (2008)