『チェブラーシカ』中村監督×原作者ウスペンスキー 国境を越えた傑作誕生の秘密
(※ゲーナ:チェブラーシカの親友)を作られて、それをロマン・カチャーノフ監督(故人)が映画にしたのが全ての出発点。日本ではそれを知らない人も多いので、まず『チェブラーシカ』はこういうものだと紹介したかったんです。同時にそれは、私たちスタッフがこの作品を作る上での勉強のための教科書として必要なことだったんです。
では、ウスペンスキーさんに中村監督版の『チェブラーシカ』の感想を聞いてみよう。
ウスペンスキー:カチャーノフが作ったものを引き継ぎつつ、新しいテンポが加わりましたね。見どころは…全てですよ!
そもそもウスペンスキーさんにとってチェブラーシカといういきものはどういう存在なのだろう?我が子のようなもの?それとも孫?いや、友達?
ウスペンスキー:もし、ワニのゲーナについて同じ質問をされたら「ゲーナ?いやぁ、俺の友達だよ。ちょっと一杯飲みに行くとこだよ」って言えますけれどもね。チェブラーシカは…そうですね、チェブラーシカにはそのときに「ゲーナと一杯やるからね、おつまみ買って来てくれ」って言う感じかな。
そうしたら「はーい!」って言って買いに行ってくれるんじゃないかな(笑)。
では、中村監督が感じる、チェブラーシカの魅力とはどんなところ?
中村:チェブラーシカっていうのは――ゲーナもそうなんですが――「自分って何だろう?」