くらし情報『シリコンバレー101 (585) 快進撃を続けてきたライドシェア「Uber」に暗雲』

シリコンバレー101 (585) 快進撃を続けてきたライドシェア「Uber」に暗雲

呼んでもなかなか来ない。クレジットカードで支払えないタクシーもまだまだ多く、しかも釣り銭を十分に準備していなかったりする(から、釣り銭は自動的にチップになる)。そんな不満をライドシェアは解消してくれた。アプリで近くにいる車を呼べば、数分でやってくる。支払いも登録アカウントで行うので、目的地に着いたら支払いの手間なくすぐに降りられる。

もう1つはドライバーの収入である。Uberのドライバーの取り分は売上の8割、同社は最高で年間9万ドルの収入が可能であるとアピールしてきた。これは魅力的な数字である。
ちなみに、米国のタクシー運転手の年収の中央値は3万2687ドルで、9割が4万6500ドル以下に収まる。

Uberドライバーは個人事業主であり、稼げるかどうかはドライバー次第。高い評価を維持することが、乗客を増やす近道である (逆に評価が下がると、Uberから一時停止が命じられる)。初期は5つ星評価を獲得するためにあれこれとアイデアを試すドライバーが多く、そんな良心的なサービスが口コミで広がり始めてUberの躍進が始まった。「ドライバーの努力→Uberの評判が上昇→利用客が増加→ドライバーの収入アップ」
次ページ : というストーリーである。 ところが、最高9万ドルという年… >>

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