シリコンバレー101 (585) 快進撃を続けてきたライドシェア「Uber」に暗雲
というストーリーである。
ところが、最高9万ドルという年収にひかれてタクシー運転手もUberに乗り換えるようになってくると、需給バランスが崩れ始めたのだろう。ドライバーが容易に収入を伸ばせなくなり、収入が限られるとドライバーが負担しなければならない燃料費や車の維持費が重荷になる。
「Is Uber’s Business Model Screwing Its Workers?」という記事で、KaziというUberドライバーが最低賃金ギリギリの収入なのに、利用客からUberドライバーの仕事について聞かれると「自分のビジネスを持っているようなものだから気に入っている」とウソをついていたとコメントしている。やがてUberドライバーの不満が爆発し始め、Uberのドライバー収入に関する説明が事実と異なるとしてドライバーが訴訟に踏み出し始めた。そして前述のUberドライバーの不祥事だ。上手くかみ合っていた歯車が一転、悪循環に回り始めたような印象を覚える。Uberのトラブルで思い出すのは、JetBlueの会長であるJoel Peterson氏が昨年末にLikedInで公開した「Building a High-Trust Culture #1」