2014年10月14日 11:57
HTTP/2対応やJavaScriptエンジン性能を向上させるIE for Windows 10 - 阿久津良和のWindows Weekly Report
なお、プレビュー版の配布を開始したWindows ServerテクニカルプレビューのIISも対応するという。
○さらなるJavaScriptのパフォーマンス向上
プロトコルの高速化による恩恵はWebサーバー側の対応が待たなくてはならないが、エンドユーザーレベルでもメリットを享受できるのが、JavaScriptエンジンのパフォーマンス向上だ。もともとInternet Explorerは、長年「Chakra(チャクラ)」というJavaScriptエンジンを搭載している。
そのJavaScriptは、逐次解析しながら実行するインタプリタ方式が一般的だったが、近年は実行前にコンパイルして処理を高速化するJIT(Just-in-Time)コンパイラを備えるようになった。Internet Explorerはバージョン9からJITコンパイラを実装済みである。バージョンを重ねるごとにJITコンパイラの最適化を進めてきたが、今回もさらなる改善を加えた。
その一つがシンプル化。Windows 8/8.1のInternet Explorer 11は少々煩雑なプロセスを経てソースコードをJITコンパイラに渡していたが、Internet Explorer for Windows 10テクニカルプレビューは、最適化時に複雑なコード生成を避けることでシンプル化を実現した。