配信でも沼落ち必至!? 今だからこそ観てみる『刀ミュ』〜幕末天狼傳〜
大階段を使って刀剣乱舞する男子たち。長い刀がぶつからないように華麗に俊敏に踊ることには神経使うだろうなあと思っていつも観ているのだが、目下、ヒトとヒトとの距離を適切にとらないといけない状況下、剣先がぶつからない距離間っていいかもと不謹慎ながら思ってしまった。
○■新選組を軸に展開する物語
前作「阿津賀志山異聞」では義経と弁慶の主従関係と主と刀の「主従」関係とが重なって描かれていた。今回の「幕末天狼傳」では新選組の「同志」関係に光が当たる。新選組結成前の近藤、土方、沖田が部活(さながら剣道部)の仲間のように軽口をたたきつつ相手を深く思っている感じが素敵で、やがて共に京都に出て新選組を結成、京都守護にあたり、新政府軍と戦い続ける。彼らが愛用した刀たちも新選組の仲間たちと同じように飲んで歌って踊って……と仲が良い。みんなで歌う「かっぽれ」が愉快。一緒に死線をくぐり抜けて来たからこその関係性である。
とすると、戦に出たことがなく飾られていた蜂須賀虎徹だけがその阿吽の呼吸に入っていけない。宴会でジョッキ一気飲みしてみる蜂須賀虎徹。意外な顔を見せ、次第に打ち解けていくか……と思わせつつ、蜂須賀虎徹の想いは根深くて……。