くらし情報『記憶の脳科学 (2) コンピュータ将棋はなぜ強くなったのか?』

2014年10月15日 11:00

記憶の脳科学 (2) コンピュータ将棋はなぜ強くなったのか?

記憶の脳科学 (2) コンピュータ将棋はなぜ強くなったのか?
コンピュータの頭脳は人間に勝てるのか。「記憶と脳科学」のテーマで今回紹介するのは、コンピュータ将棋だ。2013年に行われた第2回 電王戦でコンピュータは3勝1敗1分けで初めて現役プロに勝利した。将棋は盤面も広く、持ち駒を再利用するなど複雑なゲームだ。長らく人間に匹敵するような知識をコンピュータに持たせることは難しかったという。それなのになぜ、プロ棋士に勝つほど強くなったのか。

佐藤佳州さん(パナソニック研究員)が第17回自然科学研究機構シンポジウム「記憶の脳科学~私たちはどのようにして覚え忘れていくのか」(9月23日開催)で行った講演では、コンピュータ将棋の歴史から、どのようにコンピュータ将棋が強くなったか、その理由や未来について、非常に興味深いお話しがあった。

○2000年代中盤から急速に発達した理由

コンピュータ将棋の歴史は1970年代に遡る。
急速に発達したのは2000年代中頃からだ。理由は「現在のプログラムの強さを支える重要な技術が、急速に発達したから」と佐藤さんは説明する。具体的には評価関数の機械学習や全幅探索などがそれに当たる(図参照)。これらの技術を駆使し、コンピュータ将棋はアマチュアレベルから一気にプロレベルに達する強さに到達したという。

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