2014年10月16日 11:00
ロシアンルーレットに負けた航法衛星ガリレオ - なぜ打上げに失敗したのか
という見方を伝えている。つまりアリアンスペースは今回、運悪く「ハズレ」を引き当ててしまったうえに、さらに運の悪いことに慣性飛行の時間が長いミッションで使ったことで、ついに事故に至ったということだ。
またアリアンスペースの発表文によれば、すでにラーヴォチキンではフレガートの熱設計の修正と、設計図の修正、また製造、組み立て、検査における手順書などの文書の修正などといった対応が始まっているという。
アリアンスペースの代表取締役会長兼CEOのステファン・イズラエル氏は発表文の中で「早ければ2014年12月にも、ギアナ宇宙センターからのソユーズの打ち上げを再開したい」と述べている。ただ、『SpaceNews』などによれば、この12月の打ち上げでは、ガリレオではなく、別の衛星が搭載されるだろうとしている。○今後の影響
今回の事故は、以前から多くの専門家によってなされてきた「ロシアの宇宙技術力は低下している」という指摘を裏付ける一例となった。
独立調査委員会の見解によれば、今回の事故はあくまで設計時のミスであり、昨今のプロトン・ロケットの失敗の折に指摘されているような、技術力や品質管理能力の低下とは異なる問題であり、マニュアルなどの修正のみで十分としている。