2014年1月14日 11:43
猫の命にかかわる恐ろしい病気。FIPってどんな病気?
猫がかかる病気には様々なものがあります。今回は、その中から恐ろしい病気の一つであるFIPの基礎的な情報について解説いたします。
○FIPとは
FIPとは猫伝染性腹膜炎(feline infectious peritonitis)の略称です。猫コロナウィルスの感染が原因とされている、若い猫に発生しやすい致死率が非常に高い病気です。FIPは発症する原因が未解明なこと、確定診断が難しいこと、有効な治療方法がないことから飼い主さんにご説明するのが最も難しい疾患の1つです。今回は、非常に混乱しやすいポイントについて解説します。
○FIPの原因
FIPは猫コロナウィルスが原因ですが、猫コロナウィルスに感染した猫全てがFIPになるとは限りません。これは動物病院でFIPについて説明される中で、最初に混乱しやすいポイントです。
猫コロナウィルスに感染していてもピンピンしている猫は日本に沢山います。なぜなら猫コロナウィルスは本来感染してもほとんど症状がでない、病原性の低いウィルスだからです。
しかし、稀に猫コロナウィルスが猫の体内で突然変異を起こし、FIPウィルスに変化することがあります。猫コロナウィルスがFIPウィルスに突然変異してしまった猫のみがFIPを発症します。