2014年12月11日 17:00
キャリアななめ斬り! (37) 「お忙しいですか?」も、「当社は第一希望ですか?」も、やめた方がいい
毎年、年末のこの時期になると、ごく日常的な会話の中で「お忙しいですか?」という言葉が飛び交う。ところが宣伝・広報という仕事をしていると、業界の習慣なのかは分からないが、この「お忙しいですか?」というフレーズをあまり使わない。特にタレントさんやフリーランスの方と接する時には、むしろ"厳禁"とされることもある。
○相手が答えようもない質問
忙しい相手に「お忙しいですか?」と聞いたところで、聞かれた方は「忙しいです」とも「忙しくないです」とも答えようがない。これは相手の立場で考えてみればよくわかる。フリーランスの人(のような立場の人も含む)が、仮に「お忙しいですか?」と尋ねられて「忙しいです」と答えてしまえば、「忙しいなら仕事はこれ以上お願いできないか…」と思われてしまう。せっかくの仕事が依頼されなくなるかもしれない。逆に「忙しくないです」と答えてしまえば、「あの人はこの忙しい時期にも仕事の依頼がないのか?」と人気に疑いを持たれてしまいかねない。
つまり、「お忙しいですか?」と聞かれたところで、人気商売の人は、たとえ実際に忙しくても、忙しくなくても、本当のことはお茶を濁さざるを得ない。相手がどうにも答えにくい会話をあえて持ち出さないというのも、ある種の「お約束」