2014年12月14日 20:00
庵野秀明「ガンダムが成功したのは2人の存在が大きい」-『安彦良和・板野一郎原撮集』"動く原画"を力説
という質問に対して氷川氏は、「『マクロス劇場版』の直後だから、84年の業界の飲み会でしたね」と回答。お互いの印象について尋ねると、氷川氏は「もちろん、すごいアニメーターとしてですよ」と答え、庵野氏は「ヤマト・アソシエイション(氷川氏主宰の『宇宙戦艦ヤマト』ファンクラブ)のすごい人」と返答した。その上で庵野氏はアニメの歴史の重大さに触れ、「未来を探るにしても、まず過去を知っておかないと。今回、この原撮集を作ったのもそういうことがあるんです」と今作の制作意図を明かし、「作品の歴史もあれば、人の歴史もあるので。未来しか見ずに古いものを何でも切り捨てていくのは、あまりよくない観念」とし、「昔のものでも良いものはあるし、今のものでも悪いものはあります」と持論を述べた。
続いて、「クリエイターになるのに大切なことは?」という質問に対して、両氏は「センスと観察力」と回答。「その中でバランスが取れる人と、何かに特化する人と、そこに個性が出ます。ほかに経験値も必要」と庵野氏は語る。
「人間は想像力もあるけど、その前に経験とか観察とか何かきっかけがないとそこに至らない。一部の天才を除いて、イメージにはきっかけが必要なんです」