『ベイマックス』の舞台サンフランソウキョウは"別府"をイメージしたもの!? - アニー賞を獲得したクリエイター上杉忠弘が明かす舞台裏
ディズニーがその当時手書きのアニメーションの制作を止めてたんですが、もう1度復活させたいっていう機運があったようで、「それに協力しませんか?」という話をもらったんです。その時はちょうど映画『コララインとボタンの魔女』の仕事を引き受けたばかりだったので、そのときは依頼を断ったのですが、それ以降、ディズニーとの交流が始まったんです。
その当時、貴重なディズニーの原画がたくさん見つかったというニュースがあり、ちょうど日本で展覧会が行われていたんですが、その展示会の人気がありすぎて入ることができなかったんです。その話をそのプロデューサーの方にしたら「キミがアメリカに来たら私が用意するから」って言われて。もちろん社交辞令だと思ってたんですけど、実際にディズニー・スタジオに行ってみたら「約束のものを見せましょう」と、私がその時好きだといった『眠れる森の美女』や『101匹わんちゃん』などの実際に使われた背景画や、メアリー・ブレアの原画などが大きいテーブルにたくさん並べてあって、個人展覧会をしてくれたんです。あれは感激しましたね。そのとき、アーカイブにあるものは何でもみせると言ってくれたんですが、展覧会の準備の時間が迫っていて、ゆっくり見ることが出来なかったのはとても残念でした。