『ベイマックス』の舞台サンフランソウキョウは"別府"をイメージしたもの!? - アニー賞を獲得したクリエイター上杉忠弘が明かす舞台裏
――ディズニー・スタジオにはいつ頃行かれたのですか?
2005年にピクサーのクリエイターのふたりから「展覧会を一緒にやらないか」という話をもらって、ロサンゼルスに行ったんです。その時にディズニーのいろんな方にもお会いして。なぜディズニーの方たちが私のことを知っているのかと、たいへん驚きました。翌年に今度は6人展をやったのですが、そのとき先ほどお話したプロデューサーからディズニー・スタジオに招待されました。「君が来るので昼食会をやるから」と大きいホールに連れていかれたのですが、そこにはディズニーの全美術監督がいて、その前で自分の絵をスライドで見せながら質疑応答をやってくれということになり、観光気分で行ったのに、それまでの人生で最も緊張することになりました(笑)。
――そこから今回の『ベイマックス』のコンセプトアートのお仕事のお話はどういった流れだったんでしょうか?
いきなりはじまることが多いんですよ(笑)。今回も「今、リサーチトリップで日本にいるんですけど、ちょっと会いませんか?」という連絡を受けて、軽い気持ちで会いに行ったら「実はこういうのがあるんですけど」と大量の資料がドサっと出てきて、別れ際には守秘義務契約書にサインをしていました(笑)。