2015年1月7日 13:28
CES 2015 - NVIDIA「Tegra X1」の正体、規格外の高性能は次世代運転支援への布石
とも断言。同氏がTegra X1の市場として注目するのは、今後、巨大コンピューティングマーケットとして成長が期待されるオートモーティブ市場だ。同社は、この1テラFLOPSという演算性能を、よりインテリジェントな次世代先進運転支援システム(ADAS: Advanced Driver Assistance Systems)や自動運転などを実現するために利用することで、オートモーティブ市場における同社の優位性を確立させたい考えだ。
ファン氏は、「Tegra X1では、コンピュータ自身が学習して情報処理を行なうニューラル・ネットワーク(Neural network: 神経回路網、脳神経をモデルにした学習能力をもった情報処理システム)によって、より洗練されたADASや自動運転が可能になる」として、CUDAを使った歩行者や車両、交通標識や信号などの認識システムのビデオデモを披露。
同システムでは、自動車に搭載された複数のカメラで捉えたオブジェクトを、より少ないピクセル要素の組み合わせで特定し、安全な運転を実現しようというもので、ニューラル・ネットワークを利用したディープ・ラーニング(深層学習)によって、走行中の車両を単に認識するだけでなく、車両の種類を特定し、緊急車両やスクールバスといった、運転上注意が必要な車両が接近中であることをドライバーに伝えたり、スマートフォンを歩きながら使っている歩行者など、注意が必要な歩行者の存在を警告するといった、より動的な運転支援システムを実現できるようになると言う。