2015年1月8日 18:39
サイバー犯罪の標的が多様化した2014年 - トレンドマイクロが2014年脅威動向レポートを公開、2015年の見通しも
トレンドマイクロは1月8日、2014年の脅威動向レポートを公開し、2015年のセキュリティ状況の見通しについて記者説明会を行った。
説明を行ったトレンドマイクロの上級セキュリティエバンジェリスト 染谷 征良氏によると、2014年は大きく分けて以下の「三大脅威」にまとめられるという。
犯罪者が標的とする対象の多様化
犯罪者に利益をもたらす個人の「ID/パスワード」
狙われる法人が抱える「個人情報」
標的の多様化と聞くと「目標とする企業の規模の幅が広がったのではないか」という印象を受けるが、個人と法人双方の攻撃対象が拡大している。「セキュリティリスクとして考えられていなかった場所への攻撃が顕在化した」(染谷氏)といい、例としてPOSシステムを対象とする攻撃を挙げた。
POSシステムに対する攻撃は、アメリカを中心に猛威を奮っている。これは、アメリカの多くのPOSシステムが組み込み機器向けではないWindows XPを利用したものであることに起因しており、OSやソフトウェアの脆弱性を突いてカード情報を始めとする個人情報を攻撃者が盗みとっている。
しかも、これらの攻撃は特定業種に限った話ではなく、外食産業やホームセンター、駐車場まで、幅広いPOSシステムが狙われている。