デートの帰り道、「明日は午後からの出勤でいいんだよね」と女性が言ったとします。すると男性は、なんて返すと思いますか。大抵は、「ゆっくり寝られていいね」っていうような言葉ではないでしょうか。午後からの出勤でいいから今夜は遅くまで一緒にいられるよとか、お泊まりできるんだよという女性の気持ちが、男性には伝わっていない返事ですよね。「それくらい察してよ」と女性は言いますが、男性は察することが苦手です。どうして男性には、はっきりいわないと伝わらないのでしょうか。
○人間の進化の過程にそのヒントが?
はるか昔、男性と女性にはそれぞれの性にあわせた役割というのがありました。女性はどうしても出産や育児が伴ってくるため、家や村にとどまることが多いわけです。
すると、育児や料理や洗濯などといった家事が女性たちの仕事として期待されます。反対に男性の場合は、野山へ行き、狩猟をしてくるのが仕事として期待されるわけです。この伝統的な性にもとづく役割の期待が、長い歴史の中で男性の察することが苦手ということを生み出しています。
というのも、女性の場合、家や村では残っている他の女性と1日の大半を過ごします。それに対して猟に出かける男性というのは、共同で猟をする場合もあるでしょうが、基本的には1人で行動します。