くらし情報『欧州中央銀行が量的緩和の導入を決定』

欧州中央銀行が量的緩和の導入を決定

およびカバードボンドも含まれており、国債および国際機関債の買入れ額は事前に報じられていた500億ユーロになるとみられます。また、2016年9月という期限は確約されたものではなく、延長の可能性が示された点が市場で評価されている模様ですが、景気や物価などの見通しにECBが満足すれば、前倒しで打ち切りとなることもあるとみられます。つまり、買入れ期限は今後の経済指標の行方次第で見直しとなる可能性があります。ただし、ECBは性急な判断を避け、辛抱強く行動することでしょう。

今回の決定に伴ない、経済面では、ユーロ安や一段の金利低下、株式をはじめとするリスク資産の価格上昇などが見込まれます。また、政治面でも、ユーロ圏は引き続き一つにまとまっており、一段の統合を邪魔するような国はないと、域内周縁国に確信させるのに寄与することでしょう。この点で、周縁国を中心に拡がる反ユーロ、反緊縮財政などの急進的な動きを鎮める効果も期待されます。ただし、25日のギリシャの総選挙が注目される点には変わりなく、反緊縮財政などを掲げ、世論調査でリードを続ける急進左派連合への支持の行方と、同勢力が勝利する場合に、他の国々に急進的な動きが拡がるかどうかなどに注意が必要です。

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