2015年2月4日 15:30
東京都・六本木で文化庁メディア芸術祭受賞作品展 - Ingress史上初の展示型イベント、巨大な"うねる三脚"も
短編アニメーション『The Wound』はモニターでの上映ではなくシアタースペースが設置され、来場者が腰掛けて鑑賞することができるようになっていた。
また、新人賞の劇場アニメーション『たまこラブストーリー』コーナーでは、さまざまなシーンの原画を複数用意するのではなく、特定のシーンの原画を複数並べて展示。そのほか、キャラクター設定画を詳細に掲示するなど、鑑賞後のファンの視線を意識した展示構成となっていた。
○マンガ部門
マンガ部門もアニメ―ション部門と同様作品ごとにブースを設けた展示形態だが、各々の作品性を強く押し出した挑戦的な展示が行われていた。
大賞「五色の舟」(近藤ようこ/原作:津原泰水)では同作を構成する膨大な直筆原稿に着目し、第1話~第4話までを直筆原稿で読ませる仕掛けが展開された。デジタル作画が普及してきた漫画界において、これだけの量の直筆原稿を読む機会というのは非常にまれだといえる。
また、ドラマ化もされて話題となった優秀賞「アオイホノオ」(島本和彦)は、作品テーマとなっている「80年代のマンガ業界」の熱気を演出する意味あいで、作者の仕事机や使用している画材、ネームと完成版の比較などが行われている。