桜の撮り方 2015、咲きはじめはマクロやボケ味を活かして - キヤノン「PowerShot G7 X」で実践
24mm相当になるズームのワイド側を使って、広々とした構図でその全体像を捉えた。
このカットは、構図的には悪くないが、このままでは風景の全体を写しただけの説明写真である。ここに桜が咲いているという事実は伝わるが、それ以上でもそれ以下でもない。趣味として写真撮影を楽しむ人なら、単なる説明カットではなく、「何をどんなふうに表現したいのか」ということを考えながら撮ることをオススメする。
例えば同じシーンを撮る場合でも、下の写真は、桜の下に咲いていたスイセンを意識して画面に取り入れた例。冬の花であるスイセンとコラボレーションできるのは、この時期に咲く河津桜ならではの競演といえるかもしれない。
次のカットは、カメラ位置を一歩下がることで、手前に咲いていた白梅の木を写し込んだ例だ。青空を背景にして、桜のピンクと梅の白を対比させるような構図を選択した。
さらに、梅の花を前ボケに利用して華やかさを強調したり、遠くに見える飛行機を画面のアクセントとして写し込んだりしてみた。同じ場所であっても、アイデア次第で、撮り方のバリエーションは無数に広がっている。
こうした、さまざまなバリエーションを撮るためのコツは、桜だけでなく、桜以外の被写体にも目を向けること。