温泉マニア御用達! 濁りに濁った温泉成分大量のひなび系温泉は長野県にあり
最後には源泉槽へ案内され、シュワシュワと泡だらけの源泉槽を前に、「顔を近づけて匂いをかいでごらん」という提案も。言われるままにかぐと、鼻がツーンとする刺激を感じる。これが、温泉好きの間でうわさの"洗礼"なのである。この"洗礼"を受けたか受けてないか、しばしば温泉好きの間でよく話題に上っている。
「1日に何カ所も温泉を巡っている」なんてことを管理人に言うと、「温泉というのは温泉同士の相性があるんだから、温泉は1日にたくさん回ったらだめだ! 」と怒られてしまった。そんな温泉へのこだわりの強い管理人に触れ、湯守とはまさにこういった人のことを言うのだろうと思った。
○温泉成分が付着した浴槽は原型不明
湯気抜きのある湯屋は大正時代の建物で、中には男女別の年季が入った内湯がある。内湯にはカランやシャワーなどはなく、身体を洗ったり洗髪したりはもちろんできず、誰もがじーっと湯に浸かり湯の良さを味わっている。
温泉の成分はとにかく濃厚! 海沿いの温泉なら海水の塩分が入り込むため、温泉成分の総計が1万mg/kg以上の成分濃度になることはよくあるが、加賀井温泉は内陸部にも関わらず温泉成分の総計は約1万3,000mg/kgという驚異の数値を誇る。