くらし情報『生き物に学ぶ、オドロキの「性」と「サバイバル術」(後編)』

2015年3月16日 09:00

生き物に学ぶ、オドロキの「性」と「サバイバル術」(後編)

のプロでもあったのです。生物学者はタフでないと。しかし意外にも、アリゲーターはもの凄く恐がりで自分から襲ってはこないそうです。危ないのはクロコダイルだとか。

それで、ワニにはロケット燃料の影響はあったのでしょうか?

「血液からは重金属や鉛が非常に高く検出されました。PCBも高いです。しかしそれがどう影響するかはまだよくわかりません。卵を研究室に持ち帰り、何匹孵化するか、これから研究に取り組んでいきます。
他の場所との比較も必要ですし何年も継続していかないと」

環境の影響は、簡単には結論が出せません。ワニとの格闘はまだまだ続きそうです。

○9. ネムリユリスカ…生と死の境を行き来する

動物の驚きの能力、特にサバイバル術という点で、井口教授が例にあげたのが「ネムリユスリカ」です。ネムリユリスカはアフリカに生息する昆虫で、その幼虫はカラカラに乾燥すると無代謝状態になり、100度近い高温にも、マイナス270度の極低温にも、ヒトが絶えられる量の1000倍近い放射線にも耐えられる。17年以上たっても水を与えれば生き返るという「不死身」の生物です。

若田光一飛行士が国際宇宙ステーションで行った宇宙実験でも、乾燥状態のネムリユスリカの幼虫100匹のほとんどが、水を与えると宇宙で活動を始め、2週間後には一部がさなぎや成虫になったとのこと。

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