事例で学ぶAndroid活用術 (7) Androidを活用した運行管理システムで安全・安心の向上 - 大和物流
と語るのは、同社 取締役 業務本部長の作間寛氏だ。
デジタルタコグラフ導入当初の目的は、タコグラフのデータを改ざんできないデジタル形式とし、人事・給与システムと連動させることで、サービス残業のない労働環境を実現することだった。こうしたコンプライアンスに加えて今回は安全・安心の強化を期してデジタルタコグラフの機器更新に際して、より正確な運行管理を実現するためにスマートフォン対応モデルを採用し、運行管理システムの独自開発に着手した。
○デジタルタコグラフによる時間管理の精度を上げる
従来のデジタルタコグラフはリアルタイムに時間管理を行えない課題があったと、安全品質推進部 安全品質推進グループ長の坂本和隆氏は指摘する。
「乗務員が乗務を開始するとデジタルタコグラフが自動で記録を開始し、休憩や荷降ろしなどの際にはテンキー式の操作パッドから都度作業内容を入力するのですが、乗務員は現時点での走行時間や休憩時間の累計をリアルタイムに確認できませんでした」(坂本氏)
乗務員は営業所に戻って運行記録をパソコンから出力するまで、自分は規定どおりに休憩をとっていたかなどは分からない状況で、現場では各自がメモを取りながら時間管理を行っていた。