事例で学ぶAndroid活用術 (7) Androidを活用した運行管理システムで安全・安心の向上 - 大和物流
○乗務員の安全教育にデジタルタコグラフの記録を活用
同社が開発した運行管理アプリは単にデジタルタコグラフのデータを収集するだけにとどまらず、乗務員の安全運転を支援する仕組みも盛り込まれている。前述の得点表示のほかにも、例えばバックギアに入れてから3秒以内に後進を開始すると評価対象になるといった機能もある。後方確認が不十分なまま後進を開始すると事故のリスクが高まるので、一呼吸おいてから車を動かす習慣づけを徹底するための施策だ。
また今回導入したデジタルタコグラフは、事故発生時の前後を映像として記録するドライブレコーダーとセットになっており、内蔵のジャイロセンサーと連動して急発進や急ブレーキなどの状況も、イン/アウト・カメラの双方からの映像で記録している。こうした映像を収集して、乗務員の集合研修にも活用したいと坂本氏は語る。
さらにスマートフォンのGPSを活用した位置情報システムなども、今後のシステム拡張を進める中で利用を検討しているという。顧客が地図アプリを開くと、荷物の現在地がリアルタイムに表示されるといったサービスだ。汎用性の高いスマートフォンを全乗務員に配布したことで、運行管理やペーパーレスといった業務改善を達成しているが、まだまだ多くの可能性を秘めていると作間氏は語る。