真鶴町の観光振興をKDDIと多摩美術大学が"自由視点映像"で支援 - 産官学連携プロジェクト「真鶴スマート魚つき林」
KDDIと真鶴町、多摩美術大学の3者は3月25日、産官学連携プロジェクト「真鶴スマート魚つき林(うおつきりん)」を4月より開始する。
魚つき保安林とは、神奈川県真鶴町の真鶴半島にあるクロマツやクスノキの巨木が生い茂る森林で、魚群誘致や漁場保全といった目的で植林・育成・保全が行われてきた。神奈川県天然記念物に指定されており、県立の自然公園特別地域として「真鶴半島の照葉樹林」の保全が江戸時代より続いている。
魚つき保安林が保全されている理由は、単純に森林としての保全だけではなく、沿岸部の海洋生物の多様性にも繋がっており、真鶴町の漁業を支える側面もある。そのため真鶴町民は世代や業種を超えた植樹や清掃活動を行っており、環境保全の観点から今回の学術機関や民間企業との取り組みに繋がった。
今回のプロジェクトでは、KDDI研究所が持つ「自由視点映像」の映像編集技術などを活用し、真鶴の魚つき保安林の魅力を引き出す「魚つき林映像コンテンツ」を制作する。映像コンテンツは、多摩美術大学の学生が半年の授業を通して街の現状やKDDIの技術を学び、真鶴町の活性化に繋がるものを作り上げる。
制作するコンテンツは映像にとどまらず、真鶴町の木材や貝を活用したスマートフォンアクセサリなども検討している。