LCCの価値観を変えるターミナル! 成田空港第3ターミナルの全貌--写真41枚
にターポリン(布地)を設置することで広々した空間を作り出している。
さらに、従来ではガラスを使うような部分を金網にしているのも、空調を増設することなく快適さを保つ工夫だという。"経済的"であることが"快適さ"に結びついた設計と言えるだろう。加えて、案内サインもアイコンを機能的に用いることで、デザインとして見ても味がある。
ちなみに、第3ターミナルにはボーディングブリッジを設置していない。そのため、ゲートから航空機の下までエプロン(地上)を歩いて搭乗することになるのだが、その歩く距離を短くし、国内主要空港では初となるエプロンルーフを導入する。全9スポットに設置されたエプロンルーフは、悪天候時に雨風をしのぐとともに搭乗時の警備スタッフを削減することができるため、各航空会社のコストカットにもつながる。
また、航空機を上空から眺められるブリッジも興味深い。
高さ約15mのブリッジは風が吹き抜ける半屋外空間になっており、空調がなくでも夏も涼しくなるように配慮している。途中3カ所は展望ガラスになっているため、ここからの撮影も可能だ。なお、将来的にはサテライトの北側にもスポットを整備することを構想しており、ブリッジはA320やB737が通過できる高さに設定している。