人に聞けない相続の話 (6) 「法定相続分どおり平等に分けて円満」ってホント?
しかもいつ売れるかわからないし、兄弟が育った家が無くなり、住むところを無くしたお兄さん家族から恨まれてしまうかもしれません。自宅はお兄さんに渡し、その代り、現預金1,000万円とお兄さんから代償金として、1,500万円受け取ってはいかがでしょう?」
長男 : 「1,500万円の現金は、とても用意できません」。
小川 : 「1,500万円は、一括じゃなくても良いのです。100万円ずつ15年で渡してはいかがでしょう?」
長男 : 「それなら支払えます」。
結局、
長男は、5,000万円の自宅を相続する代わりに、100万円×15年次男に支払う。
次男は、現預金1,000万円相続し、100万円×15年受け取る。
という条件で遺産分割がまとまりました。
長男の相続した金額は、5,000万円-1,500万円=3,500万円
次男の相続した金額は、1,000万円+1,500万円=2,500万円
受け取った金額は、1,000万円の差がありますが、長男も次男も大変満足し、これからも仲良く助け合って生きていく約束をしました。
自宅が遺産の大部分を占める場合には、分けられないために"争族"に発展することも多いのですが、兄弟がお互いの立場を理解し、譲り合いの気持ちで遺産分割の交渉をすることが出来たので、大切な財産と家族を守ることが出来ます。