【前編】日産的ソーシャル活用 - 新型SKYLINE 乗らず嫌い試乗会、その狙い
ですから、1000件のネガティブ・コメントを受けながらも、ソーシャル・チームには、実際に試乗してもらえば、新型スカイラインの魅力を理解してもらえるとの考えもあったわけです。そこで、アンチユーザーの試乗会を断行し、新型スカイラインに対する開発サイドの自信と、実際の世評とのギャップを埋めようと決意したのです」(冨井氏)
「新モデルに対して、1000件のネガティブ・コメントが寄せられること自体、スカイラインのブランド・パワーの大きさとファンの多さを物語るものです。ですから、ネガティブ・コメントの多さを『新型スカイラインの魅力を広く伝えるチャンス』ととらえ、この機を有効に使いたいとも考えたのです」(冨井氏)
「日産は『おカタイ会社』と思われがちですが、実は、一風変わった取り組みやチャレンジを面白がる風土があります。しかも、ユーザーからの意見や批判が直接聞ける機会は、開発サイドの技術者にとっても有意義なものです。そのため、今回の試乗会に対しても、社内の多方面からさまざまな協力が得られましたし、この試みをきっかけに、ソーシャル・チームの活動に対する技術者サイドの関心も改めて高まってきました」(冨井氏)