"紙と鉛筆"が支える21世紀のアニメコンテンツ、その行方は - ACTF「ペーパーレス作画の現状と未来予測」
や「3ds Max」が中心となっているが、同社では「Light Wave」を使用。外部との協業を行わないで制作を行っているために、他社と足並みをそろえて環境を変える必要がないのだと補足した。そのほか、撮影用のAfter Effects、Photoshop、Core RETASなどの名前も挙がった。一部かぶったものこそあるが、登壇した2者とは異なるツールも多く、最低限の協業だからこそ取れるフレキシブルな制作環境が透けてみえる内容となっていた。
○デジタル導入のイニシャルコストを公開
最後に、旭プロダクションの完全デジタル制作の拠点として立ち上げられた「宮城白石スタジオ」立ち上げ時の苦労話を記しておきたい。開設当初はまだデジタル制作への信用がなかったためか案件を受注できず、一年目はずっと「練習をしていたような状態」だったという。しかしながら今では仕事が一切途切れない状態となっており、早期にデジタル化を進めていった成果が今花開いた格好となっている。そして、デジタル制作における機材関連のイニシャルコストが、概算と共に明かされた。
同社は先述の宮城白石スタジオ、および東京本社の作画部に、ワコムの液晶ペンタブレット「Cintiq 13HD」