2015年4月16日 11:30
キャリアななめ斬り! (54) やってみなければわからないこと
そういえば、大手ファーストフードチェーンが不祥事を起こし、消費者から厳しい意見が寄せられた。これはは当然のことである。もっとも、消費者に混じり厳しいコメントを寄せる専門家の中には、ひょっとして彼らは実情を知らないのではないかと思うような意見もあった。例えば「鶏肉は国産を使うべきだ」という意見だ。そのチェーンが消費する年間の鶏肉の量と日本の国内総消費量を比較すれば、安易には国内調達するべきとは言えない。決して無理とは言わないが、他の中小チェーンとは消費規模が異なる。仮に市場調達などしたら需給バランスが崩れ価格急騰を招きかねない。
何でもただやってみれば良いというわけではない。
一方で、やってみなければわからないことは確かに存在する。知らないというのは決して悪いことではないが、知らないことは知らないことだと、まずは気がつくとよい。そしてできることならば、自分自身が一度でもチャレンジして経験してみるといいのだ。特に若いうちには。
<著者プロフィール<
片岡英彦
1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。