このコマに描かれているのは昭和19年4月17日 -『この世界の片隅に』片渕須直監督と原作者・こうの史代の真剣勝負
そうした漫画の一コマ、映像の一カットに込められた圧倒的なこだわりと情報量が、作品から世界の空気となって立ち上るように感じられた。監督が映像に込めたものをどれだけ感じ取れるか、見る側の我々も勝負を挑まれているのかもしれない。
片渕監督は『マイマイ新子と千年の魔法』の時に、十分な宣伝ができなかったかもしれないという反省から、できることはなんでもやろうと今回のイベントも行ったという。クラウドファンディングの支援者には、ラフスケッチや制作中の絵素材が宣伝素材として送られる模様。支援者も一緒に宣伝をして盛り上げてほしいというスタイルは、資金調達だけでなくパブリシティのやり方としても新しい。『この世界の片隅に』のクラウドファンディングは5月末まで継続中。劇場アニメ『この世界の片隅に』は2016年の公開に向けて制作中だ。