五月病は腸から治す? - 名医に聞いた幸せ腸内環境の作り方
小林先生は「一見、元気に見えても腸内環境が悪い人は多く、そうなると血液の質も落ちます。疲れが出てくるとメンタルも落ち込み、腸内のセロトニンの量も減っていきます」と、腸内環境の悪化が精神面にも影響を及ぼすと語ります。実際、先生はスポーツドクターとしても活動されており、メンタルトレーニングではなく、基本的な部分で強い身体を作り上げることで、精神面の好調を促す、という指導を行っているそうです。
では実際に、どうやって肉体の内部、特に腸を鍛えるのでしょう。「腸内には腸壁に600~1000兆個ともいわれる細菌が生息し、"腸内細菌叢(腸内フローラ)"と呼ばれる集団を形成しています。通常、それらの細菌は"善玉菌""悪玉菌""日和見菌"と分けられ、20:10:70の割合が良いとされていますが、このバランスが崩れるとセロトニンが作られなくなり、不足していきます」(同)と、3種類のバランスを整えてあげることが重要であることを指摘します。この善玉菌ですが、子供の方が多く、年代を重ねるごと、特に40代から、特にビフィズス菌が減少してくるとのこと。自律神経も30~40代から働きが鈍くなってくるため、腸の働きも落ちて、便秘になりやすく、悪玉菌が増える環境になりやすくなってきます。