2015年6月2日 09:00
フィギュアスケーターは競技中に何を思い、何を考えて練習しているのか
曲掛け練習で意識することや、曲掛けが行えない場合でも、2つのジャンプ間のつなぎを続けることなどがリカバリー練習に相当します。
またジャンプコンビネーションを試み、ファーストジャンプがダブルになってしまうミスもよく目にします。シニア選手は「トリプルを含んだコンビネーション」を行わなければいけないため、この場合はセカンドジャンプをトリプルにしなくてはいけません。これも普段の曲掛け練習で意識できますが、普段のジャンプ練習だけでも冷静に対応できる場合もあります。
○緻密なプランと毎日の練習での意識付けの融合
フリーでは、ダブル以上のジャンプに回数制限があるため、あらゆる想定が必要です。よくあるミスは、ジャンプコンビネーションの回数や予定していたジャンプの回転数が足りなかったことによる、ジャンプの跳びすぎです。
予定と違った演技をしてしまった場合、きちんと記憶しておくことも大切ですが、動揺して数が分からなくなってしまう場合もあります。そして、跳びすぎてしまった場合はエレメンツとして見なされず、基礎点が全く入らないため、大きな減点につながります。
そのため、跳びすぎないようにジャンプコンビネーションを同じものにしない工夫をしたり、ジャンプ構成のパターンをいくつか考え、ミス時のパターンをあらかじめ決めたりするなど、事前にさまざまなシミュレートをしている選手が私の周囲には多いように思えます。