DIR EN GREYらのCDジャケットを手がける依田耕治氏「3日でペンタブレットに慣れて、絶対に戻れなくなった」
だからこそ、お互いの表現したいものや世界観の溝をうまく埋めていくのが難しいですし、そこが何より面白いところです。海から全てが始まり、命が誕生していく地球の営みの中このオブジェは妊婦を模していて、妊婦は胎内に音楽を宿しているというストーリーです。
アーティストというのは基本的にアルバムを制作し、そのアルバムのコンセプトにそってツアーを展開していきますが、実はこのビジュアルで使用したオブジェはまだ全景を公開していないんですね。いずれDIR EN GREYのツアーの中で、次第にその輪郭がはっきりしていくと面白いですね。彼らは音楽にもデザインにもとてもこだわりのある人たちなので、度重なる軌道修正に対応しつつ、しっかりした着地点を見出してデザインしていくことに苦労しました。
――いつ頃からデジタルでの制作を始められたのですか?
15年前くらいですね。ペンタブレットの機種で言うと、Intuos2の頃だったと思います。当時はコピースタンプツールを多用したレタッチをしていて、マウスを使っていました。
今でこそペンタブレットをメインツールとして使っていますが、実は、最初は使いこなせずにすぐに諦めてしまったんです…(笑)