2015年6月16日 08:30
Apple Music、LINE MUSICで始まる「ストリーミング・ミュージック」市場の拡大 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
アップル関係者は「BPMが同じだからといって、スカとハワイアンが一緒になったら興ざめだろう?」と話していた。確かにそうだ。
LINE MUSICはそれに対し、「LINEというコミュニケーションプラットフォーム」で戦う。LINEやTwitter、Facebookなどに音楽をシェアしやすい作りにして、「音楽を会話の要素として使ってもらう」ことを考えている。LINE MUSICの場合、会員以外にも30秒分の「視聴曲」は無料でシェアされるようになっていて、会話のネタとしては十分使える。その上で、他社より安い価格を打ち出し、LINEの支持層である学生を取り込む作戦だ。
この他にも、ストリーミング・ミュージックは、今年の後半に向けて積極的なビジネス展開が進むとみられる。音楽出版社の関係者は、「よほど条件が悪くない限り、どこかに権利を提供したら、他にも提供することになる。
そうすれば、売り場が増えてビジネス機会が拡大するからだ」と話す。
去年まではストリーミング・ミュージックに消極的だった日本の音楽出版社も、CDやダウンロードビジネスの環境悪化に伴い、「これ以上の牛歩戦術は意味がない」と考えるようになっている。