根本的な治療にはなっておらず、完治しないんです。市販薬をしばらく使用しても効果が見られない場合は、ぜひ眼科に来てほしい」と話す。
というのも、市販薬によってはドライアイを悪化させてしまう別の危険性もあるからだ。
「防腐剤が入った市販薬は、使い続けると目を傷つけてしまうこともあります。しかもドライアイの場合は、涙の分泌量が少ないため、防腐剤の成分が濃縮されて悪循環になってしまうことがあります。市販薬であれば防腐剤が無添加の人工涙液などを。眼科で処方する点眼薬も防腐剤が入っているものもありますが、医師が症状に合わせてお出しするものなのでリスクは少ないです。さらに、傷付いた角膜を治す効果のあるヒアルロン酸や涙の分泌を促進する成分が含まれていたりもするため、効果が高いです」とその違いを説明してくれた。
○夏のドライアイ
一方、夏のドライアイの原因として、エアコンによる空気の乾き以外に注意したいのが“日焼け止め”だそうだ。女性の場合は年中化粧品による同じリスクがあるが、日焼け止めが誤って目の中に入ると、目の脂の分泌腺を塞いでしまい、ドライアイを引き起こす原因になるという。
「夏は汗もかくので、汗で化粧品が流れて目の中に入ってしまいやすいです」