黒木華がウェンディ、中島裕翔がピーターパンに! ほろ苦い作品「童心に返って演じたい」
○堤真一 コメント
演出のジョナサンから、「ピーターパンでやってほしい役がある」と聞いた時は、てっきりミュージカルかと思って「絶対無理!」と(笑)。でもミュージカルではないとわかってホッとしました。『ピーターパン』は子ども向けの物語の印象がありますが、この戯曲には、むしろ大人こそ見るべき要素が多くて、「ピーターパンって、こんな話だったっけ?」と新鮮な驚きがありました。ジョナサンは、全員が共通認識を築くための作業を大切にする人です。彼とまた一緒に作品に向き合えることが本当に嬉しいですね。それに、まさかオーチャードホールに立つとは思ってもいなかったので、あの空間にどんなセットが建ち、ト書きの描写が実際にどう立ち上がってくるのか、僕自身も楽しみなんです。この作品は、子供が楽しめるのは勿論ですが、大人の胸に突き刺さる内容でもあるので、お子さんの付き添いという感覚ではなく、大人の皆さんも一緒に楽しみに来ていただきたいですね。
○ストーリー
1908年のロンドン。
ダーリング家の子供部屋。ウェンディ(黒木華)、ジョン(平埜生成)、マイケル(前原滉)、そして体の弱いトム(下川恭平)は戦争ごっこをしながら部屋中を飛び回っている。