くらし情報『「氷と水の区別がなくなる『固液臨界点』は存在する」ってどういう意味? - 研究を発表した岡山大学の先生方に聞いてみた』

2015年7月17日 11:00

「氷と水の区別がなくなる『固液臨界点』は存在する」ってどういう意味? - 研究を発表した岡山大学の先生方に聞いてみた

「氷と水の区別がなくなる『固液臨界点』は存在する」ってどういう意味? - 研究を発表した岡山大学の先生方に聞いてみた
6月下旬、岡山大学は「氷と水の区別がなくなる新たな臨界点が存在することを世界で初めて明らかにした」と発表した。カーボンナノチューブ内部に閉じ込められた水の挙動を分子シミュレーションで解析し、そこで得られたデータから氷と水の区別がなくなる「固液臨界点」が存在することを世界で初めて明らかにしたのだという。

「氷と水の区別がなくなる」とはどういうことだろうか?当たり前だが、氷は固体で水は液体である。コップの水に氷を浮かべてみてもわかるように、その2つは通常混ざりあうことはないし、私達も簡単に見分けることができる。放っておけば氷はやがて溶けて無くなるが、それは氷が水になったのであって、固体と液体の区別が無くなったわけではない。水も氷も日常的に触れている分、その2つの区別がなくなることをイメージするのはなかなか難しい。

そこで今回、同研究の中心となった同大学大学院自然科学研究科(理)の望月建爾 特任助教と甲賀研一郎 教授のもとを訪ね、同研究成果について話を聞いてきた。

○そもそも「臨界点」って何?

本題に入る前に、「臨界点」について確認しておこう。
「臨界点」とは物質の「相転移」が起こる温度および圧力の範囲の限界のこと。

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