2015年7月17日 12:00
物流会社は、一緒にブランドを作るチームだ - kate spadeの事例
四半期ごとKPIに沿って成果を評価します」と説明するのは、DHLサプライチェーン コンシューマー&リテール事業本部にてジェネラルマネージャーを務める清水裕久氏だ。
ケイト・スペードの岩下氏も、お互いに高いパフォーマンスを出し合うために、Win Winの関係を構築することが好ましいと考えていたという。
「私たちのようなメーカー側と物流会社の関係は、主従関係になりがちです。しかし、主従関係ではケイト・スペードが望む物流システムの実現は難しいと感じていました。と言うのも、主従関係となれば、『なんとかもう少し頑張れ!』とこちらが命令をする立場になる。一方、受ける側は、そう言われることを見越し、余力となるバッファを残して仕事をするようになるでしょう。こういったバッファなしに、1つのチームになれるパートナーを必要としていました」(岩下氏)
この関係を構築するため、DHLとしても、クライアント企業と共通のメジャーを持つようにしているという。例えば、ある量の入荷から出荷までの時間を5日間と決定し、それを99.8%で実行するという目標を契約するという具合だ。
「この場合、契約した量がコンテナ4本分であるのに対し、実際には5本のコンテナが届いていた――ということも起きるわけですが、予定量をオーバーしたコンテナ1本分は、契約の担保外ということになります。