単なる製造業からの転換を - IoTが変えるものづくり産業の在り方
「確かに技術は重要と日本の経営者は語るが、では、誰が担当するのか、という話になるとCIO、という返答が返ってくるなど、温度差が見える」と清水氏はCEOの在り方にも言及する。なぜCIOではなくCEOか。端的に言えば、ものを売れば、その場で売り上げがあがるが、サービスを提供する場合、長期的な視点が必要であり、単年度(短期)の売り上げにこだわり続ければ、実現できず、そうした発想とメトリクスの変化をCEOが受け入れる必要性があるためだ。
「規模が大きな企業が内部で新しいことをやるのは難しいが、それを実現させるのがCEOの仕事」とCEOの意識変革を促す清水氏はこうも述べている「これまでのエコシステムとはまったく異なる姿が求められる可能性がある。さまざまな分野のエキスパートたちを導き、ビジネスと技術を融合させる人が重要になってくる。さまざまな産業分野に新たなプレーヤーが参入し、新たな価値が生み出されるようになってきた。その結果、今までのビジネスモデルでは戦いにさえならない可能性も出てきた。将来を考えたうえで、今、何が必要であるかを提示する必要がある。
幸い、まったく別の業界からの参入者が、いきなり新たなビジネスプラットフォームを構築することはまだできないと思える。