日本発世界へ、2.5次元ミュージカルが描く希望 (2) 作品への思い入れを裏切ってはいけない
そうしたら、「わかった、やりましょう」と言ってくださって。先生のセンスにかけていたので、そこで「うん」と言ってもらえなかったら、今のような2.5次元ミュージカルもなかったかもしれませんね。
――2.5次元ミュージカルに世の女性たちが惹かれる理由はなんだと思われますか?
そもそもミュージカル『テニスの王子様』の場合は、恋愛の話でもありませんよね。でも、その物語の中の関係性が美しくて汚れがない。女性は良い意味で夢やイメージや妄想の世界に投資が出来るのだと思うんです。男性の場合はもう少し俗的な意味合いが強い。だから握手会等に行くのではないかと。
もちろん、舞台によってはもっとフレンドリーに接したいというものもあるかもしれませんが、やはり即物的なところは少ないんじゃないかなって。
『テニミュ』(ミュージカル『テニスの王子様』)を見ている人は、キャストと握手したいという思いよりも、ちょっと距離のあるところから、つまり舞台上にいる彼らを見ていたいと思っているような気がします。――その違いをちゃんと見て対応するのは思ってるよりも難しいことではないでしょうか
僕の場合は姉がいるということもありますけど、「男くさい」