くらし情報『ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (10) 将来のノードアーキテクチャはどうなるのか(4)』

2015年8月10日 13:00

ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (10) 将来のノードアーキテクチャはどうなるのか(4)

この演算に必要なエネルギーが微細化によってどのように変化するかを示したのが、次の図4.18である。7nmまで微細化すると演算エネルギーは1/3程度になるが、トータルのエネルギーは38pJとなり約0.4倍にしか減っていない。

DRAMアクセスのエネルギーを見てみると、読み出すアドレスを作り出して供給し、読み出したデータを受け取るというCPU側の作業に必要なエネルギーは0.8pJであるが、CPUへのデータ転送とDRAM内部で合計4pJを消費している。そして4pJの大部分はDRAM内部のデータを選択して送り出す部分で消費している。

これに対して、DRAMのメモリ部分の消費電力は比較的小さくなっている。

図4.20はDRAMのアクセス時間の内訳を示すものである。CPU内部では18ns、CPUとDRAM間に転送には6nsであり、別チップのDRAM内部では約40ns掛かっている。しかし、eDRAMの場合は、この時間は20ns程度となる。
この差の20nsは同一チップ上のeDRAMのアクセスとDIMMアクセスの差であるので、信号を伝送するインタコネクトの差であるとすれば、まあ、アクセスタイムの大部分はインタコネクトという図4.20のコメントは正しい。

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