2015年8月13日 12:03
デジタル技術の進化は本当に人から仕事を奪うのか? - ロボットと共に働く未来の在り方を考える
中心の考えから、ソフトウェア中心の考えにシフトしていくことが必要」と述べるのは、石川氏と同じアクセンチュアの戦略コンサルティング本部でシニア・マネジャーを務める関口朋宏氏だ。
「ソフトウェアエンジニアリングで世界を席巻しているGoogleやAmazon、Apple、Facebookの4社の時価総額は合計約150兆円。片や日本の製造業の時価総額上位4社の合計が約46兆円。連結社員の数は約19万人対約89万人と、1人あたりの成長に対する期待値は大きな隔たりがある」(同)。もちろん、製造業は労働集約的な部分があり、そうした面だけでは測り切れない部分があるが、「すでにはGoogleが自動車の世界に参入したり、ソフトバンクが電力事業に参入するなど、既存の市場に異業種からまったく異なる価値を持って参入していく企業が次々と出てきており、そうした企業が市場の競争の在り方を根底から変化させ、将来的に覇権を奪う可能性が出てきた」という流れが世界的に起こっており、海外の大手製造業なども、リーン・スタートアップを活用するなど、ソフトウェア開発の概念を取り入れ、スピーディな意志決定を図ろうとしているのも事実だ。