2015年8月19日 11:00
大学デビューの落とし穴 (10) 8月:実用至上主義に飲み込まれないため、「探索能力」を身につけよう!
「遊び」「猶予」「余地」といったものが全然ないからです。
例えば「関節がガチガチに固い人」や「内部構造に遊びのない建造物」を想像してみてください。……どうでしょう。衝撃を吸収する余地がないため、転んだり揺れたりしたときにものすごく弱そうですよね。実用至上主義も、イメージ的にはそんな感じだと思うわけです。
自由を与えられても、何をすればいいのかわからない。イレギュラーな事態が起こると、心身がフリーズしてしまう。失敗すると一気に崩れてしまうし、教えられてないことはできないし、誰かに指示されないと動き出すことができない……。
これは実用至上主義の悪しき"副作用"だと思うわけですが、こういった事態を回避するためにも、ぜひ身につけたいのが「探索能力」です。
○探索能力=「自分なりに何とかする力」
探索能力──。それは自分で意味を見出したり、自分なりに筋道を立てたり、推理したり、試行錯誤したり、状況に適応したりする力のことです。料理に例えるなら、「レシピ通りに材料を用意して調理する力」ではなく、「冷蔵庫の中にある具材で何かを作れる力」というイメージです。トミヤマさんが提示してくれたアイデアは、まさに探索能力を鍛えるにうってつけだと思います。