2015年8月25日 12:10
想像力を掻き立てるデータサイエンス (1) ディープラーニングの基礎とマーケティングへの活用法を学べ!
つまり、目や鼻、口それぞれ個別に認識させてからでなければ、人工知能の力を発揮できない状態でした。
これは猫だけではなく、例えばポストを認識させたい場合には、投函口などポストらしさを表すものを認識させるプログラムを作らねばならない ―― 認識させたいものに合わせた前準備が必要とされたわけです。
このように、従来の人工知能は、データの変更に対し、膨大な手間がかかります。加えて、人によって"猫らしい"と考える特徴が異なるため、特徴を考える人の手腕次第で認識の精度に著しく影響が出るという課題がありました。特徴の判断が属人化するため、人工知能の性能が高くても「特徴を抽出する人の限界」を超えられないのです。
一方、ディープラーニングの場合は、猫の画像に対し、特徴を抽出する前処理が必要ありません。"猫らしい"特徴の抽出も含め、勝手に学習をしてくれるため、人工知能に直接データを渡すことが可能となります。
しかも、人間があれやこれやと考えた場合と比較し、圧倒的に高い精度を出すことが可能です。
とある画像認識の大会では、人間がさまざまな特徴を考えて1年に1%ずつ、精度をこつこつ上げて来たのに対し、特段前処理の工夫をせずに最初からディープラーニングを使った場合では、10%も精度が改善したという実績があります。